浄土真宗本願寺派、山口別院の発行している広告の言葉と出会わせて頂いた。新型コロナウイルスによって露呈した人の愚かさ。またその愚かさが生み出す苦悩の世界。そして、その愚かさを、当事者であるにもかかわらず、第三者的に眺めている自身の姿が優しい詩によって記されていた。今の私に非常に響くものであり、ご紹介させて頂けたらと思う。
2020年は新型コロナウイルスが各地で猛威を振るい、
多くの人が亡くなり苦しみました。
2021年になってもその脅威は続いています。
新型コロナウイルスが恐ろしいのは、
ウイルスだけではなく「不安」や「差別」も広めたことです。
沈黙している者も非難され、
多くを語る者も非難され、
すこしく語る者も非難される。
世に非難されない者はいない。
2500年前のお釈迦様のこの言葉を聞いて
私の事だと思った人がどのくらいいるでしょうか。
仏教では、しかるべき縁が揃いさえすれば、
誰もが非難する立場の人間になると説きます。
私たちもどこかで、
自らの正義を信じ他者を傷つけてしまってはいないでしょうか。
新型コロナウイルスは誰もが感染する可能性があります。
非難していた立場から非難される立場になるかもしれません。
不安や恐怖が社会に蔓延し、
生きづらい世の中になっています。
非難されて、
悲しい、
つらい、
苦しい、
そんな時はまわりに助けを求めてください。
だれかに自分の心を委ねてください。
あなたのまわりには耳を傾けてくれる人がいます。
また、「私」のまわりに傷ついている人がいるのなら、
その声に耳を傾けてください。
きっとその人の助けになります。
だれかにSOSを出すことは、とても勇気がいることです。
だれかのSOSを聞くことも、とても勇気がいることです。
それでも、
「あのね…」
「どうしたの?」
その一言で、優しい世界が広がっていくかもしれません。
今よりも、もっと優しい世界をめざして。
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