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namu27

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18年前の3月11日に結婚させていただいた。その時姉から送られた本に吉野弘さんの祝婚歌という詩が載っていた。ご存じの方も多くいらっしゃるかと思うが、ご紹介させていただきたい。


『祝婚歌』


二人が睦まじくいるためには

愚かでいるほうがいい

立派すぎないほうがいい

立派すぎることは

長持ちしないことだと気付いているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい

完璧なんて不自然なことだと

うそぶいているほうがいい

二人のうちどちらかが

ふざけているほうがいい

ずっこけているほうがいい

互いに非難することがあっても

非難できる資格が自分にあったかどうか

あとで

疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは

少しひかえめにするほうがいい

正しいことを言うときは

相手を傷つけやすいものだと

気付いているほうがいい

立派でありたいとか

正しくありたいとかいう

無理な緊張には

色目を使わず

ゆったり ゆたかに

光を浴びているほうがいい

健康で 風に吹かれながら

生きていることのなつかしさに

ふと 胸が熱くなる

そんな日があってもいい

そして

なぜ胸が熱くなるのか

黙っていても

二人にはわかるのであってほしい


時に自分は、私の考えが絶対に正しいと思い込み、その考えを人に押し付けることがある。それは夫婦に限らず、親子であっても友人であっても…。自己が正義になり自分の論理で他者がうなづけば、「やっとわかったか」などと思う事も少なくない。しかしもしかしたらそれは、単なる自己満足であり、他者の立場を理解して思いやる姿ではないのかもしれない。


人は皆、どのような形であっても、また立場の違いはあれども、「人生幸せでありたい」そう思い生活しているのだと思う。その幸せを求める中で、立場や考え方の違いで衝突することもあるのだろう。そういった時に立ち止まりたい。「幸せでありたい」と思う気持ち、向いている方向はみんな一緒。だからともに歩もう。自分だけが正しいのではなくて、皆が幸せである為一緒に考えよう。私が足りないところがあるかもしれないけれど、支えあい助け合い歩んでゆこう。


見つめあうと人は衝突する。そうではなく「皆が幸せである」という同じ方向を向き歩むことが大切なのかもしれない。そしてその思いが、私という人間の人生とまたこの社会を豊かにするのかもしれない。





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